意外に知らない ビタミンの話
(8)高齢者の摂取量
ビタミンはどれだけの量を取れば健康な生活が維持できるのだろうか。
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」の中でビタミンそれぞれについて、摂取量の基準を決めている。その中で重要なのは「推奨量」で、性別年齢層ごとに、健康を維持するために必要な量が具体的な数値で示される。
こうした摂取量の目安に基づいて働き盛りの人たちはビタミンを取り入れればよいのだが、高齢者になると少し事情が異なる。
加齢によって、食事量が減少し、摂取量が少なくなりがちなうえ、ビタミンの吸収能力が下がっている。国民健康・栄養調査などではビタミン不足との結果も出ており、摂取不足に気をつける必要がある。
どうしても食事から十分摂取できないときは、医薬品ビタミン剤を服用することも一つの方法だ。中には、ビタミンを吸収しやすいカタチにして配合した薬もある。
ちなみに、推奨量より多くの量を服用することで、薬理作用が発揮される。例えば、ビタミンB1・B6・B12製剤の場合、「眼精疲労・肩凝り・腰痛の緩和」といった効能・効果が認められている。
高齢者のビタミン摂取について詳しい滋賀県立大学人間文化学部の柴田克己教授は「各人の摂取量を正確に知ったうえで、十分なビタミンの補給ができるのが理想。現状では一般化していないが、実験では尿中に排泄(はいせつ)されるビタミンB群を測定する方法がある。ビタミンの不足状態を確認することができるため、普及させていきたい」という。
体内で不足するビタミン量を知れば、病気も危うからずということか。
(取材協力・武田薬品工業)























