ご存じですか?ビタミンの力
「働き盛り編」(3)
ビタミン、どれだけの量が必要?
ビタミンB1を日本人が発見して、今年でちょうど100周年。健康維持に欠かせない栄養素は、ときには、歴史を動かすほど重要な役割を果たしてきた。現代の社会でも、その効果が見直されているビタミンの不思議な世界をお届けしよう。
働き盛りは必要量が高くなる
「B足らん」。谷崎潤一郎の小説「細雪」で3姉妹がこんな言葉で会話する。ビタミンB1が不足しているので疲れやすくなり、皮下注射で補われなければ脚気になると、一部の富裕な家庭ではビタミン注射が使われていた。日本人は早くからビタミンB1に着目していたようだ。
通常、平静な生活よりも、働き盛りの忙しい生活の方が、単位時間当たりのビタミン必要量は高くなる。とくに、エネルギーの産生にかかわるビタミンB1・B2、ナイアシン、パントテン酸などビタミンB群の要求量が増える。この際、細胞が過剰に酸化される反応も高まるので、この反応を抑える抗酸化作用があるビタミンC、Eや体内でビタミンAに変わるカロテノイドも十分に取らなければならない。
水溶性、脂溶性により摂取方法に違いが
それでは、どれだけの量を摂取すればいいのだろうか。
まず、ビタミンは、ビタミンB群、ビタミンCなど水に溶ける(水溶性)ビタミンと、ビタミンAなど油脂に溶ける(脂溶性)ビタミンに大別され、それぞれ摂取の仕方に違いがある。
水溶性ビタミンは大量に摂っても尿に出て排泄されるので、毎日、一定量補給しなければならない。しかし、必要量を満たすメニューばかり考えると、炭水化物やタンパク質など3大栄養素の摂取がおろそかになり、食欲まで低下する。
一方、脂溶性ビタミンは体内(主として肝臓)に蓄積されるが、多すぎると過剰症を起こしてしまう。
そこで厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準2010年版」で「推奨量」あるいは「目安量」を示している。
この推奨量に達していなければ、不足の可能性があるので、その分を食事から摂るように気をつけよう。また、医薬品ビタミン剤などで補うのもひとつの方法である。

▲ビタミンの力「働き盛り編」(2) / ▼ビタミンの力「いきいきシニア編」(1)
<企画・制作:産経新聞生活情報センター>























