ご存じですか?ビタミンの力

「働き盛り編」(2)

ビタミンは13種類

 ビタミンB1を日本人が発見して、今年でちょうど100周年。健康維持に欠かせない栄養素は、ときには、歴史を動かすほど重要な役割を果たしてきた。現代の社会でも、その効果が見直されているビタミンの不思議な世界をお届けしよう。

ビタミンB1がエネルギー産生を促進

 ビタミンは、人間にとって微量でこと足りる必須の栄養素で13種類ある。しかし、体内では作られず外からの補給に頼るという宿命を持つ。それでもビタミンを含む食品を適度に摂っていれば、それぞれのビタミンが体内で展開する一連の生理作用のさまざまな場面に表れ、効率よく運ぶように仕向けたり、細胞が傷つくのを防ぎ、修復するのを手助けしたりする。

 たとえば、豚肉など(または玄米など)に含まれるビタミンB1などは、炭水化物が体内で消化、分解され、細胞に取り込まれてエネルギーが産生される仕組みを促進する作用がある。だから、B1が不足すれば、細胞の活動エネルギーが十分でなくなり、全身の倦怠感(けんたいかん)や手足の知覚異常といった症状に結びつく。

 また、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンCやEは、細胞を酸化して組織を壊し、肌荒れや老化などの原因になる活性酸素を除去する効果がある。

 このように働き盛りの年代では、バランスがとれた食生活を送っていれば、ビタミンは人間の生理作用を滞りなく進める潤滑剤の役割を果たし、ビタミンの不足による病気の予防効果がある。

予防や治療に役立つ

 一方で、ビタミンが極端に不足した状態が続くと死に至る病を起こすことは歴史が示している。大航海時代に、船員は新鮮な野菜類を摂れないため、ビタミンC不足で皮下出血や全身倦怠感(けんたいかん)が起こる壊血病にかかり、相次いで倒れた。そこで英国海軍は原因をいち早くつきとめ、ライムジュースを持たせたところ、患者がぐんと減った。ビタミンCが大英帝国を築く助けになったのかもしれない。

 こうしたビタミンの効果については、最近では、日常に必要な量以上に摂ることで病気の治療、予防に「薬」として役立つことがわかってきた。

 「ビタミンB1・B6・B12は疲労や肩こりの緩和効果がある」「ビタミンDとKは骨粗しょう症の治療薬として使われている」ことなどが報告されている。

 予防から治療まで。ビタミンの果たす役割がますます広くなってきた。

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▲ビタミンの力「働き盛り編」(1)▼ビタミンの力「働き盛り編」(3)


<企画・制作:産経新聞生活情報センター> 

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